診療科
形成外科
疾患別コラム
リンパ管奇形(リンパ管腫)
どんな病気か
身体には血管とリンパ管があり、これらをあわせて脈管と呼んでいます。リンパ管奇形(リンパ管腫)の多くは生まれつきのもので、胎生期のリンパ管が形成される時期に何らかの異常が生じた結果、リンパ液の流れが妨げられることで異常に拡張したリンパ管や嚢胞が形成されたものと考えられていますが、原因はわかっていません。
病変は全身どこにでもできる可能性がありますが、首やわきの下にできることが多いとされています。特に首にできた場合は、気道を圧迫して呼吸困難となり、呼吸管理といった重症管理が必要となることもあります。また、異常なリンパ管はリンパ液の流れを阻害し、液体が体組織に留まるため、病変部位の腫れや感染のリスクの増大を引き起こすことがあります。
治療法
特に症状を認めない場合には、定期的な経過観察のみで問題はないとされています。
治療方法としては、手術による切除、特殊な薬を用いてリンパ管をつまらせることで病変を縮小させる硬化療法、抗癌剤投与、インターフェロン療法、ステロイド療法、レーザー焼灼法などが行われます。 またリンパ液の喪失が多い場合には高カロリー輸液、中鎖脂肪酸食、高タンパク食など栄養療法も行う場合があります。
これらの治療により、約80%は満足のいく結果(消失もしくは縮小して生活に支障をきたさない)を得られるとされていますが、残念ながら外観の問題、気道狭窄などの機能的問題を解決できず不自由な生活を余儀なくされることもあります。
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