診療科
糖尿病内科
当院の糖尿病内科では、「糖尿病という病気をよく知ること」が治療の第一歩であると考え、患者さんへ分かりやすく丁寧に説明することを心がけています。
糖尿病は慢性疾患の一つであり、しっかりとコントロールできれば、通常の生活を送ることができます。そのためには、治療と自己管理の継続が必要となりますが、「ただ食事を減らしましょう」「運動しましょう」と言われるだけでは、具体的にどう行動したらよいのか分かりません。それではモチベーションを長く維持することは難しいでしょう。情報が不足し、疑問を持ったまま時間が経つと、人間は不安になっていくからです。糖尿病と上手に付き合っていくには、患者さん自身が糖尿病について正しい知識を持ち、理解することが必要です。
特に初診時に、以下の項目を分かりやすく説明することに努めています。
- 糖尿病とはどういう病気なのか?
- 糖尿病を放置するとどうなるのか?
- なぜ治療が必要なのか?
- 今の糖尿病の状態はどうなっているのか?目標は?
- 具体的に何をしたらよいのか?
糖尿病の治療目的は、血糖値を下げることではありません。血糖値をコントロールすることで、合併症の発症を予防し、いつもの日常生活を維持していくことです。そのためには、「早期発見」と「治療の継続」が何よりも大切です。
診療について
糖尿病内科では、主に糖尿病、および糖尿病によって生じる合併症の診断、治療を行っています。
糖尿病の患者さんは、糖尿病以外にも高血圧、脂質代謝異常、腎不全、動脈硬化、骨粗鬆症などを一緒に持っていることが多く、半数は65歳以上の高齢者となっています。したがって、血糖値を下げるだけではなく、それ以外の病気も含め、健康状態全般に配慮した診療を行っています。
当院では、看護師、管理栄養士、薬剤師、理学療法士など多職種と連携し、チームによる療養指導を行っています。
また、当院の腎臓内科、形成外科、皮膚科だけでなく、地域の他科(眼科、歯科など)病院、診療所とも連携して、合併症の早期発見・治療にあたっています。
糖尿病の症状
糖尿病は、多くの場合自覚症状がありません。血糖値が高い状態が長く続いて初めて症状が現れます。
- 多尿 - 尿量が多い、夜間何度もトイレに行く
- 口渇 - 異常にのどが渇く、水を大量に飲む
- 体重減少 - 食べても食べてもやせる
その他、両足先、足裏のしびれ、ピリピリ・ジンジン感、視力の低下、足のむくみなど合併症による症状が現れることもあります。
検査について
糖尿病内科では、血液検査と尿検査を行い、糖尿病の状態を把握していきます。患者さんそれぞれの状態によりますが、検査は1~3ヶ月ごとに行っています。主な検査項目は、血糖値とHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)です。血糖値は直前の食事の影響を受けてしまいますが、HbA1cは影響を受けない検査であり、過去1~2ヶ月の間の糖尿病の状態を反映しています。
糖尿病の診断については、75g経口ブドウ糖負荷試験を行っています。これは、今の血糖値の状態が糖尿病なのか、境界型なのか、正常なのか、を正確に判定する検査です。また、1型糖尿病、2型糖尿病の鑑別、インスリン分泌能(体の中でインスリンがどのくらい作られているか)、インスリン抵抗性(インスリンの効きがどのくらい良いか)の評価も行っています。
医師紹介
藤本 良士 ふじもと りょうじ
副院長・糖尿病内科部長
- 糖尿病内科
患者さんが笑顔になれる診療を目指します
趣味:ヘッドホンオーディオ
座右の銘・ポリシー:俺の敵はだいたい俺です
糖尿病は血糖が上がる病気です。発症してもすぐに症状が出るわけではありませんが、放置すると数年から10年以上たってから合併症により突然、失明や心筋梗塞などを発症したり、いつのまにか腎機能が低下していて透析が必要になったりします。残念ながら糖尿病を完治させることは今の医学では難しく、合併症を防ぐために症状が何も無いうちに生活習慣の是正や薬物療法も併用して血糖を管理していく必要があります。糖尿病の治療の主役は患者さん本人ですが、私たち医療者はそんな患者さんたちに生活習慣の是正のコツを伝えるのも仕事のうちです。当院では医師以外にも糖尿病療養指導士という専門の資格を持ったスタッフがおり、みなさんが今も、そして将来も元気で過ごせるようにお手伝いします。なにかお困りのことがありましたら是非お気軽に声をかけてください。
出身大学 | 産業医科大学医学部 |
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