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小倉第一病院 診療科腎臓内科疾患別コラム(腎臓内科:間質性腎炎)

腎臓内科

疾患別コラム

間質性腎炎

どんな病気か

間質性腎炎(Interstitial nephritis)とは、腎臓の間質と呼ばれる部分が炎症を起こす疾患です。糸球体腎炎という疾患もありますが、腎臓の糸球体の周辺の部分を間質と呼びます。ここが炎症を起こすことにより、腎機能が低下する可能性があります。糸球体腎炎が腎不全になる疾患の約15%を占めるのに対し、間質性腎炎は1%未満と頻度としては少ない疾患です。

原因

間質性腎炎の原因は多岐にわたりますが、主に以下のような要因が考えられます。

  • 薬剤反応:抗生物質や非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)など、特定の薬剤によるアレルギー反応が原因で発生することがあります。
  • 自己免疫疾患:全身性エリテマトーデス(SLE)やサルコイドーシスなど、体の免疫システムが異常を来たすことにより発症します。
  • 感染症:細菌やウイルスの感染が原因で炎症が引き起こされる場合があります。
  • 遺伝的要因:稀に遺伝的な要素が関与することもあります。

症状

間質性腎炎の症状は様々ですが、急性のものと慢性のもので症状が変わってきます。

急性尿細管間質性腎炎と呼ばれるタイプのものは、発症初期に尿量低下やむくみ、また腎不全に伴う症状が起こることがあります。特に薬剤性のタイプのものは発熱や発疹を起こすことがあります。
慢性尿細管間質性腎炎と呼ばれるタイプのものは、一般的に初期には無症状で腎機能が低下した時に初めて症状が起こってきます。症状は腎不全によって起こる症状に準じます。

治療

間質性腎炎の治療は、原因に応じて異なりますが、一般的には以下の方法が取られます。

  • 薬剤性の場合、原因となる薬剤の中止
  • ステロイドや免疫抑制剤による治療
  • 支持療法:腎機能をサポートするための水分補給や栄養管理など

重症の場合は、透析治療が必要になることもあります。

予防

間質性腎炎の予防には、特に薬剤性の間質性腎炎を避けるために、以下の点が重要です。

  • 薬剤の使用に際しては必ず医師の指示を守る
  • 既知のアレルギーがある場合は使用を避ける
  • 不必要な薬剤は避ける

まとめ

間質性腎炎は、その原因が多岐にわたるため、早期発見と適切な治療が重要です。原因薬剤の特定や生活習慣の改善が、病状の進行を防ぐために効果的です。

Q&A

間質性腎炎は感染症からも発生するのですか?

間質性腎炎は感染症からも発生するのですか?

はい、バクテリアやウイルスの感染が原因で間質性腎炎が発生することがあります。

腎機能の回復は可能ですか?

腎機能の回復は可能ですか?

炎症が軽度であれば、適切な治療により腎機能の一部が回復する可能性がありますが、重度の場合は回復が難しいこともあります。

どのような検査で診断されますか?

どのような検査で診断されますか?

尿検査、血液検査、腎臓の生検などを通じて診断が行われます。

どのような人が発症しやすいのですか?

どのような人が発症しやすいのですか?

特定の薬剤に対するアレルギー反応を示す人や、自己免疫疾患を持っている人が発症しやすい傾向にあります。

間質性腎炎の治療において、家庭でできることはありますか?

間質性腎炎の治療において、家庭でできることはありますか?

薬剤の管理を適切に行い、医師の指示に従って定期的な健康診断を受けることが重要です。また、バランスの取れた食事と十分な水分摂取を心がけることも助けになります。

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