診療科

小倉第一病院 診療科腎臓内科疾患別コラム(腎臓内科:微小変化型ネフローゼ症候群)

腎臓内科

疾患別コラム

微小変化型ネフローゼ症候群

どんな病気か

微小変化型ネフローゼ症候群(Minimal Change Nephrotic Syndrome:MCNS)は、尿に多量な蛋白が出ることによって起こるネフローゼ症候群の中でも代表的な疾患です。全年齢層においてみられる疾患ですが、小児に発症するネフローゼ症候群の中で大半を占めるタイプです。

原因

微小変化型ネフローゼ症候群の正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、免疫系の異常反応が関与していると考えられています。アレルギー反応や感染症後、あるいは特定の薬剤によって誘発されることもあります。

症状

主な症状には、強い浮腫(むくみ)があります。特に足や顔の浮腫が目立ち、体重の急激な増加や疲労感が伴うこともあります。この症状は尿に蛋白が大量に漏れ出ることによって、血液中の蛋白濃度が低下し、そのために血管から水分が血管外に漏れ出るために起こります。これらは他のネフローゼ症候群においてもみられる症状です。

検査

まず尿検査で高濃度の尿蛋白を認めることと、血液検査では総蛋白、アルブミンの濃度が低下し、コレステロールの値が上昇していることによりネフローゼ症候群と診断されます。その場合、精密検査である腎生検を施行し、その結果によって初めて微小変化型ネフローゼ症候群と診断されることになります。

治療

治療としては、主にステロイド薬が選択されます。内服薬のステロイドが一般的ですが、重症なタイプには点滴でのステロイド薬が選択されることもあります。

予防

微小変化型ネフローゼ症候群の原因がまだ解明されていないため、予防法も確立していません。

まとめ

微小変化型ネフローゼ症候群は、治療が比較的容易で寛解率が高いネフローゼ症候群の一形態です。しかし、再発の可能性もあるため、定期的なフォローアップが必要です。患者とその家族が病状を理解し、医師と連携を取りながら適切な管理を行うことが大切です。

Q&A

微小変化型ネフローゼ症候群は遺伝するのですか?

微小変化型ネフローゼ症候群は遺伝するのですか?

直接的な遺伝的要因は確認されていません。

微小変化型ネフローゼ症候群の再発を防ぐにはどうすれば良いですか?

微小変化型ネフローゼ症候群の再発を防ぐにはどうすれば良いですか?

再発を完全に防ぐ確実な方法は現在のところありません。

微小変化型ネフローゼ症候群の治療で注意すべきことは何ですか?

微小変化型ネフローゼ症候群の治療で注意すべきことは何ですか?

ステロイド治療は効果的ですが、副作用に注意が必要です。特に長期間のステロイド使用は、骨粗鬆症や高血圧、感染症のリスクを高める可能性があります。治療中は定期的に血圧や骨密度のチェックが推奨されます。

微小変化型ネフローゼ症候群の診断はどのように行われますか?

微小変化型ネフローゼ症候群の診断はどのように行われますか?

診断は通常、尿検査で大量の蛋白尿を確認した後、腎生検によって確定されます。腎生検では腎臓の微細な組織を採取し、顕微鏡下で検査を行います。微小変化型ネフローゼ症候群は、特定の組織学的変化が顕微鏡で見られないことが特徴です。

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