診療科
腎臓内科
疾患別コラム
腎硬化症
どんな病気か
腎硬化症(Nephrosclerosis)は、慢性腎臓病の代表的な原因のひとつで、透析療法が必要になる原因として2番目に多い疾患です。原因は高血圧で腎臓の血管が硬くなり、その結果、腎臓の組織が障害を受けて機能が低下する病気です。
原因
腎硬化症の主な原因は高血圧です。高血圧が持続すると、腎臓の微細な血管に過剰な圧力がかかり、動脈硬化が起こりその結果として腎臓の機能が低下するのです。
症状
初期段階では自覚症状がほとんどないことが一般的です。腎機能が高度に低下すると、以下のような症状が現れることがあります。
- 足や顔のむくみ
- 頻繁な尿意または夜間尿
- 尿量の減少
- 疲労感
- 吐き気や食欲不振
治療
腎硬化症の治療は、その原因である高血圧の治療と基本的には同じものです。つまり、降圧薬(血圧を下げる薬)、食事療法(塩分制限)、適度な運動などです。腎機能が高度に低下すると、出現する合併症に応じて治療が必要になります。
予防
腎硬化症の原因が高血圧なので、高血圧を予防することがこの疾患の予防になります。高血圧になってしまった方は、血圧の薬を飲んで血圧を130/80mmHgに保つことが予防につながります。それ以外の一般的な予防法は以下の通りとなります。
- バランスのとれた食事、特に塩分制限
- 定期的な有酸素運動
- アルコールの適量
- 喫煙者は禁煙
まとめ
腎硬化症は、腎臓の血管が硬くなり機能が低下する病気で、主に高血圧が原因です。初期症状は少ないものの、病状の進行によって多くの健康問題を引き起こす可能性があります。効果的な予防と治療には、これらの基礎疾患の管理が不可欠です。
Q&A
腎硬化症はどの年齢で発症しやすいですか?
通常、中高年齢層で発症しやすいですが、高血圧がある若年層でも発症することがあります。
腎硬化症は遺伝する病気ですか?
直接的に遺伝するわけではありませんが、原因である高血圧が遺伝の影響を受けることがあります。
腎硬化症の診断方法は?
血液検査、尿検査、画像診断(CTやMRI)、腎生検などを通じて診断されます。
腎硬化症は完治する病気ですか?
長年の高血圧の結果起こってくる病気ですから完治は難しいです。適切な血圧管理によって症状の進行を遅らせることが重要です。
腎硬化症に対して気を付けるべき食事の摂り方は?
塩分を控えめにし、たんぱく質の過剰摂取を避け、野菜や果物を豊富に取り入れたバランスの取れた食事が推奨されます。
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