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小倉第一病院 診療科腎臓内科疾患別コラム(腎臓内科:慢性糸球体腎炎)

腎臓内科

疾患別コラム

慢性糸球体腎炎

どんな病気か

腎臓病の中でも代表的な疾患で、腎代替療法が必要となる末期腎不全に至る原因の疾患として3番目に多い疾患です。慢性糸球体腎炎は、腎臓の糸球体と呼ばれる部分が慢性的な炎症反応により障害を受ける病態を指します。糸球体は腎臓内で血液をろ過する役割を持ち、その機能障害が徐々に腎機能の低下を引き起こします。慢性糸球体腎炎の中にさらにいくつかの分類があり、日本で最も多いIgA腎症を初めとして、膜性腎症、膜性増殖性糸球体腎炎などがあります。

原因

この疾患の原因は多岐にわたりますが、主に自己免疫疾患、遺伝的要因、感染症後の合併症、特定の薬剤や毒素への曝露が関与することが知られています。免疫システムの異常反応が自身の糸球体を攻撃し、慢性的な炎症を引き起こすことが一般的です。

症状

慢性糸球体腎炎の症状は非常に多様で、初期段階では自覚症状がほとんどないこともあります。症状が現れるときは、むくみ、疲労感、尿の泡立ち(蛋白尿)、血尿、高血圧などが見られます。病気が進行すると、慢性腎不全によるさらに重篤な症状へとつながることがあります。

治療

治療は病状の進行を遅らせ、症状の管理を目的とします。高血圧のコントロール、蛋白尿を減らす、食生活の改善、必要に応じた免疫抑制剤の使用などが一般的です。重度の場合は、透析治療や腎移植が選択されることもあります。

予防

この疾患に関しては予防が困難なので、定期的な健康診断による早期発見が重要です。学校健診や職場検診で必ず尿検査があるのはこの疾患の有無をチェックするためとも言えます。

まとめ

慢性糸球体腎炎は、その進行性と慢性的な特徴により、早期発見と適切な治療が非常に重要です。予後は個々の病態や治療への反応に大きく依存しますが、健康管理と医療の進歩により管理が可能な病態となっています。

Q&A

慢性糸球体腎炎はどのように診断されますか?

慢性糸球体腎炎はどのように診断されますか?

健診で尿蛋白や尿潜血が陽性になって見つかることの多い疾患です。確定診断には「腎生検」と呼ばれる精密検査が必要です。この腎生検は入院を必要とする精密検査です。この検査ができる医療施設は限られ、実施可能な一部の総合病院に依頼することになります。

慢性糸球体腎炎の治療期間はどのくらいですか?

慢性糸球体腎炎の治療期間はどのくらいですか?

慢性糸球体腎炎は長期間にわたる管理が必要であり、場合によっては生涯にわたる治療が必要です。病状によっても個人差がある疾患とも言えます。

食事療法では何に注意すれば良いですか?

食事療法では何に注意すれば良いですか?

病状によって必要となる食事療法も異なります。軽度であれば全く食事療法が必要でない場合もありますが、腎機能が低下した病状だと塩分の摂取制限、タンパク質の摂取量の調整、カリウムやリンの摂取量に注意することが推奨されることもあります。

慢性糸球体腎炎の合併症にはどのようなものがありますか?

慢性糸球体腎炎の合併症にはどのようなものがありますか?

初期には合併症を来さないことが多い疾患ですが、腎機能が低下して進行すると高血圧、心血管系の障害、貧血を合併することが多くなります。

慢性糸球体腎炎の症状が悪化することはありますか?

慢性糸球体腎炎の症状が悪化することはありますか?

病状は進行性であるため、治療にもかかわらず症状が徐々に悪化することはあります。適切な医療管理と治療の遵守が重要です。

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