診療科

どんな病気か

耳の先天奇形の一種で、生まれつき見られる耳の前や頬にイボ状に突起したものです。片側の耳の前に1個だけ存在することがほとんどですが、時に両側に存在する場合や複数個存在する場合があります。出生1000に対して15の割合で発症すると言われ、比較的発症頻度の高い奇形になります。また、首にも副耳のような突起が生まれつき見られることがあり、頸耳（けいじ）と呼ばれます。
副耳は皮膚のみではなく軟骨を含むことが多く、耳に近い場合には副耳と耳の軟骨同士が深いところでつながっていることもあります。

治療法

小さいものや軟骨を含まないものは、生直後に無麻酔で絹糸やナイロン糸で根本をしばる結紮術を行うことで、先端に血流が行かなくなり壊死して10日から2週間で自然脱落します。
軟骨を含むものは結紮だけでは不完全な脱落にとどまることもあり、皮下の軟骨を含めて切除してきれいに縫合する切除術が推奨されます。手術時期は、ある程度安全に全身麻酔をかけることが可能となる1歳前後以降が良いとされています。